2021年のシーズンで引退するまで、Jリーグで23年もの長いキャリアを築き上げた玉田圭司(たまだ・けいじ)さん。日本代表としてワールドカップの舞台で戦ったほか、J1では通算366試合に出場し、99ゴールをあげるという輝かしき成績を残しました。
全3回にわたり、玉田さんの軌跡やマインド、思い描くこれからの未来に迫るインタビュー。第2回となる今回は、20~30代のころの自分に伝えたい「コミュニケーションの重要性」や人生の大きな転機、健康維持に役立つ「運動を続ける極意」について教えていただきます。コミュニケーションに悩むビジネスパーソンがすぐに実践できる、玉田さん流のうまく会話をするコツとは?
20代のころの玉田圭司へ――。若き日の自分に伝えたいメッセージ。
「彼女は、人生をより豊かにしてくれた存在」。パートナーと出会い、変わったこと。
プロが教える、運動を長続きさせる極意。
玉田圭司さん(以下、玉田):年齢を重ねて思うのは、もっと「コミュニケーション」をとっておけば良かったなぁ、と。若いころも軽いコミュニケーションはとれていましたが、相手の“核”となる深層部分に迫るような会話をしたり、相手の思考から学びを得たりはできていなかったんです。後悔しているわけではありませんが、当時からコミュニケーションの重要性に気付いていれば思考や行動の幅、視野もより広がっていたと思います。目上の方だけでなく、同年代や後輩から得られる刺激も多いですから。
玉田:サッカーに関しても転機はありましたが、人生を通じてとなるとやはり「結婚」ですね。もともと他人になにかを言われるのが苦手な性格だったのですが、妻はどストレートな人で。でもそんな彼女からの指摘によって、新しい自分や世界を知ることができましたし、改めてコミュニケーションの大切さに気付かされました。いわば、妻は自分の人生に新しい風を吹き込んでくれた存在。心から出会えて良かったなと思います。
玉田:え、急に恋バナですか(笑)! うーん……それぞれのペースがあるので一概には言えませんが、歩み寄りつつも一定の距離感を大切にすることと、最初から“自分らしさ”をしっかり出しておくことが大切かな。後出しよりも最初からアイデンティティを出していったほうが、互いが歩み寄ったときのキャパも広がると思います。自分らしさを受け入れてくれる人、そして互いに歩み寄れる存在を見つけてくださいね。
玉田:たしかにビジネスシーンだと緊張しますよね。とくに目上の方だとなおさら。コミュニケーションのとり方に悩んでいるときは、まずは冗談を言いやすい気さくな人、接しやすい先輩から話しかけてみてください。あとは、目上の人から話しかけられやすい雰囲気を出すことも大切かな。若いメンバーだけでかたまっていたり、真面目すぎる雰囲気を出すと相手も話しかけづらくなるかもしれません。
意外にも人とのコミュニケーションって、「コーヒーどうですか?」なんて軽い声がけがたった一度あればいいんです。気負いすぎず、“会話の種”を蒔くよう意識してみてください。
玉田:とくにルーティンはありませんが、食事面においては「バランス良い品目で、三食きちんと食べること」を意識しています。あとは適度な運動ですね。とくにストレッチは、現役時代からのクセのような感覚で欠かさず行っています。運動をしていないと体が凝り固まってしまって、全身が辛くなりますよね。デスクワークが続いている方、運動不足に悩んでいる方は、ぜひ簡単なストレッチを生活に盛り込んでみてください。
玉田:ストレッチにしてもランニングにしても、とにかく「体の変化」を感じるまで続けてみてほしいです。最初はきついかもしれませんが、三日坊主にならないよう1ヶ月、2ヶ月と続けていくと少しずつ体も応えてくれます。見た目や体重の変化だけでなく、体が軽くなったり疲れづらくなったり、そんな体感的な変化でいいんです。
20~30代の女性であれば、やはり簡単に取り組める「ウォーキング」がおすすめです。音楽を聴きながらのんびり歩いたり、犬や子供と楽しく散歩したり、体力がある日は一駅分歩いたり――最初は無理のない範囲からはじめてみてください。
取材/佐々木悠
構成・文/山本杏奈
写真/竹田靖弘
玉田圭司
1980年4月11日生まれ。身長173cm。ポジションFW。習志野高校を卒業後、柏レイソル(1999-2005)に入団。名古屋グランパス(2006-2014)、セレッソ大阪(2015-2016)、名古屋グランパス (2017-2018) 、V・ファーレン長崎 (2019-2021)にてプレーし、2021シーズンに引退。現在は Vファーレン長崎アンバサダー兼アカデミーロールモデルコーチを務めるほか、サッカー解説など多方面に活躍する。
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