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【受診レポ】本気でツラい頭痛!病院に通って原因を探ってみた

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ズキズキ、ギューッ、ガンガン。突然やってくる「頭痛」に、悩まれている方も多いのではないでしょうか。一口に頭痛といっても、その原因や症状、対処法はさまざま。“ただの頭痛だから”と軽視されがちですが、ときには背後に恐ろしい病気が隠れているケースもあります。そこで本記事では、頭痛のメカニズムや対処法を解説。あわせて、10年以上頭痛に悩まされてきた筆者による頭痛専門外来の受診レポもご紹介します。

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コラムサマリ

-この記事のまとめ
 1.日本人の4人に1人が悩む!三大頭痛(一次性頭痛)とは?
   1-1. ズキズキと痛む、片頭痛
   1-2. ギュッと頭を締め付けるように痛む緊張型頭痛
   1-3. もだえるような痛み、群発頭痛
 2.大きな病気によって引き起こされる「二次性頭痛」とは?
 3.頭痛薬の飲みすぎによって生じる「薬物乱用頭痛」
   3-1.こんな人は注意!薬物乱用頭痛の原因
 4.【実体験レポ】頭痛がツラすぎるので、頭痛専門外来に行ってみた
   4-1. 頭痛専門外来受診時の流れ
   4-2. 予想外の結果に驚き!片頭痛ではなく、薬物乱用頭痛だった
 5. 【タイプ別】頭痛のセルフケア術
   5-1. 片頭痛に効くセルフケア
   5-2. 緊張型頭痛に効くセルフケア
 6. 病院受診×セルフケアで頭痛を緩和しよう

本文

日本人の4人に1人が悩む!三大頭痛(一次性頭痛)とは?

「生理前には必ず頭が痛くなる」「台風の日には激しい頭痛が起きる」「肩こりと頭痛がセット」など、頭痛の発症頻度や程度は十人十色。それは、頭痛には大きく3つの種類があるからです。まずは、私たちを悩ませる三大頭痛について詳しくチェックしていきましょう。

 

ズキズキと痛む、片頭痛

具体的なメカニズムは解明されていませんが、「片頭痛」の原因は①なんらかの原因によって脳内の三叉神経が刺激されるため、②脳に何らかの原因があるため、③脳血管や三叉神経終末に原因があるためという3つの仮説が有力とされています。遺伝的要素もあるとされていますが、ストレスや睡眠不足(睡眠過多)、月経による女性ホルモンの変化、天候や気圧の変化、空腹、肩こり、アルコールの摂取などが誘発因子として挙げられます。

<症状、特徴(例)>

  • こめかみの片側にだけ強い痛みが生じる。
  • 体を動かすと痛みが強くなる、吐き気が生じる。
  • 月に2~4回以上、頻繁に生じる。
  • 発症前に、前兆としてキラキラしたものが表れるケースがある。

 

ギュッと頭を締め付けるように痛む、緊張型頭痛

肉体的または精神的なストレスや負担が要因となる「緊張型頭痛」。 さまざまなストレスや負担によって首から背中にかけての筋肉が収縮すると、血行の流れが悪化します。この過程で筋肉に疲労物質がたまり、肩から首、そして頭の痛みへと繋がっていくといわれています。長時間のデスクワークや過度な精神的ストレスに注意しましょう。

<症状、特徴(例)>

  • 頭をギュッと締め付けられるような鈍い痛み。
  • 頭全体、後頭部が痛む。
  • 体を動かすと改善されやすい。
  • 慢性的な肩こりや首こりと併発する。

 

もだえるような痛み、群発頭痛

片頭痛や緊張型頭痛よりも有症率が低く、かつ男性の発症率のほうが高い「群発頭痛」。具体的なメカニズムは解明されていませんが、体内時計をつかさどる視床下部の機能異常によって引き起こされるという説が有力です。

<症状、特徴(例)>

  • 女性より男性のほうが多い。
  • 毎回、同じ目の奥やこめかみに痛みが生じる。
  • じっとしていられない激しい痛みが長時間続く。
  • ある一定の期間、ほぼ毎日症状が続く。

 

大きな病気によって引き起こされる「二次性頭痛」とは?

先ほどご紹介した三大頭痛は「一次性頭痛」と呼ばれ、繰り返し起こる慢性的な症状を指します。このほかにもうひとつ知っておきたいのが、他の病気によって引き起こされる「二次性頭痛」です。

“急にハンマーで殴られたような痛み”と表現されるように、突然激しい痛みに襲われるのが二次性頭痛の特徴です。一次性頭痛と異なり突発的で、前兆なしに訪れるケースが多いとされています。原因は脳や他の疾患で、なかにはくも膜下出血や髄膜炎、脳腫瘍など、一分一秒を争う危険な病気も。次のような症状を感じた場合は、状況に応じて周囲に助けを求めたり救急車を呼んだりしましょう。

<症状、特徴(例)>

  • これまで感じたことのない激しい頭痛に襲われた。
  • 意識が朦朧とする。
  • 言語·運動麻痺などが併発している。

 

頭痛薬の飲みすぎによって生じる「薬物乱用頭痛」

生理周期や天候·気圧、ストレスなどによって起きる頭痛。「毎日のことじゃないし、市販薬を飲んでやり過ごそう」と考えることもありますよね。しかし、頭痛薬も服用方法や頻度によっては“新たな頭痛”の引き金になるのです。

痛みが強くなると仕事やプライベートに支障が出てしまうため、「軽い痛みのうちに薬を飲んでおこう」「予防薬として服用しておこう」と考える人も多いのではないでしょうか。このような服用が日常化すると、同じ量を飲んでも効き目が落ちたり持続時間が短くなったりして、少しずつ脳の過敏状態が増大します。結果的に、ほぼ毎日痛みが持続する状態になるのです。

 

こんな人は注意!薬物乱用頭痛の原因

  • 月に10日以上、頭痛薬を服用している。
  • 頭痛薬を規定量以上飲んでいる。
  • 市販の消炎鎮痛剤、過去に処方されたトリプタン製剤(イミグラン錠50、アマージ錠2.5mg、レルパックス錠20mgなど)やエルゴタミン製剤(クリアミン配合錠A1.0、クリアミン配合錠S0.5)を自己判断で継続的に服用している。

手軽に頭痛をケアできる頭痛薬ですが、飲み方によっては逆効果になることも。頭痛薬を飲んでも症状が緩和されない場合には、専門の医療機関を受診するようにしましょう。

 

【実体験レポ】頭痛がツラすぎるので、頭痛専門外来に行ってみた

思春期から若年成人期にかけて発症しはじめることが多い「片頭痛」。筆者も中学生の頃に頭痛が慢性化して以降、ずっと悩んできました。カバンに頭痛薬が入っていないとソワソワ、毎日気圧をチェック、生理のときは腹痛と頭痛でダウン……なんて日々を脱するために、今回ははじめて頭痛専門外来を受診しました。

受診時には、まず原因の特定のためにさまざまな検査や問診が行われます。大きな流れは、以下の3ステップ(医療機関に応じて診査方法や流れは異なります)。MRI検査や頭部CTなども重要ですが、とくに注視されるのが「問診」です。

 

頭痛専門外来受診時の流れ

医師による問診(頭痛のリズムや頻度、生活スタイルの確認など)

神経学的診察(神経内科専門医による脳や運動·感覚神経の診察)

MRI検査、頭部CT(脳動脈瘤や脳血管トラブル、脳腫瘍などの特定)

正しい原因を特定するためにも、問診ではできるだけ細やかに情報を伝える必要があります。頭痛の頻度や発症日時、痛みの種類や程度、痛みの部位はもちろん、生活スタイルや嗜好なども重要なポイントです。頭痛が慢性化していると、頻度や周期を忘れてしまいがち。“いつどのタイミングで発症しているのか”を伝えるためにも、ヘルスケアアプリなどに記録しておくと安心です。

 

頭痛専門外来で検査したときの費用は?かかる時間は?

今回筆者はMRI検査も実施したため、診察・検査・投薬を含めてトータルで約1万4000円でした。初診料や再診料などが都度発生しますが、その後は診察+投薬のみであれば数千円で収まります(上記の料金は、血液検査の項目や各医療機関によって異なります)。

ちなみに、診察・検査・診断にかかった時間は約1時間。2~3時間超えも覚悟していましたが、頭痛外来は予約制の場合が多いので、検査も比較的スムーズに進みました。

 

予想外の結果に驚き!片頭痛ではなく、薬物乱用頭痛だった

ホルモンバランスや気圧の変化によって頭痛が起きるため、片頭痛とばかり思っていましたが、主な原因はなんと「薬物乱用頭痛」。自分では無自覚でしたが、多い月にはなんと“1日3回×18日=計54回”も鎮痛薬を服用していました。痛みを抑えるために服用していた鎮痛薬が、まさかこのつらい痛みの原因だったとは……。自己判断では絶対に気付けなかったと思うので、改めて受診の必要性を思い知らされました。

治療にかかる最初のステップは、薬物乱用頭痛の治療のための減薬。あわせて、片頭痛治療を並行しています。

 

【タイプ別】頭痛のセルフケア術

前述したように、頭痛の慢性化や市販薬服用の長期化がみられる場合は、専門の医療機関を受診するのがベスト!しかし、頻度がそれほど多くない&痛みが強くない場合には、セルフケアで痛みを遠ざけるのも一案です。最後に、片頭痛と緊張型頭痛に効くセルフケア術をご紹介します。

 

片頭痛に効くセルフケア

  • 痛む側のこめかみを冷やす。
  • 静かな部屋で休む。
  • 昼白色の蛍光灯は避け、電球色や間接照明に切り替える。
  • 症状が出ているときは入浴やシャワーを避ける。
  • スマホやパソコン画面を見ない。
  • コーヒーや紅茶など、カフェインを摂取する。

 

緊張型頭痛に効くセルフケア

  • 首や肩に蒸しタオルや熱めのシャワーを当てて、血行を良くする。
  • 肩まわしや首まわし、腕を大きく振るなどのストレッチで体を動かす。
  • コーヒーや紅茶など、カフェインを摂取する。

 

病院受診×セルフケアで頭痛を緩和しよう

軽視されがちですが、“ただの頭痛”に大きな病気が隠れていることも。あまりに長期化する場合は、一度頭痛専門外来の受診を検討してみましょう。本記事でご紹介したセルフケア術は、急な頭痛の応急処置にぴったりです。医療機関での検査&治療とセルフケアを上手に組み合わせながら、つらい頭痛をうまく遠ざけていきましょう。

この記事の執筆協力

執筆者名

山本 杏奈

執筆者プロフィール

金融機関勤務を経て、フリーライター/編集者に転身。現在は企業パンフレットや商業誌の執筆・編集、採用ページのブランディング、ウェブ媒体のディレクションなど、幅広く担当している。

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